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石岡事務所

 

東田中遺跡(ひがしたなかいせき 08205-162) [ご案内マップ]

所在地 茨城県石岡市大字東田中字貝柄823番地ほか
立地 石岡市の南東部,山王川左岸の標高19〜23mの台地縁辺部
調査原因 一般国道6号千代田石岡バイパス建設事業
委託者 国土交通省関東地方整備局常陸河川国道事務所
調査期間 2014年7月1日〜2015年1月31日
調査面積 5,251㎡(2,144㎡は調査完了・3,107㎡は遺構確認作業のみ)
種類 貝塚,集落跡
主な時代 縄文時代,古墳時代,平安時代
主な遺構 貝層2か所,竪穴建物跡7棟,土坑168基,溝跡2条,柱穴列1条,炉跡2か所,粘土採掘坑9基,ピット群3か所,遺物包含層2か所
主な遺物 縄文土器,土師器,土製品(土製円盤・土器片錘・土偶),石器(鏃・磨石・石皿・打製石斧・磨製石斧・凹石・浮子),骨角器,貝製品(貝輪・貝刃),自然遺物(貝,鳥獣骨,魚骨,種子)
*主な時代をクリックすると年表が出ます。
 

調査の成果

厚さ約2mの貝層からは,縄文時代中期の加曽利E式とよばれている土器が多量に出土しました。また,獣骨でつくったヤスなどの骨角器や,アカニシ製,イタボガキ製の貝輪,チョウセンハマグリ製,カガミガイ製の貝刃なども出土しました。焼土,灰,炭化物が多く含まれていることも,この貝層の特徴のひとつです。何を燃やしたものなのか,今後,科学分析も活用しながら当時の人々の生業を探りたいと考えています。
台地上の調査区は集落跡で,竪穴建物跡,貯蔵用とみられる多数の土坑などを確認しました。また,台地の西側の斜面部では,小規模な貝層も見つかりました。今年度は台地の西側の調査が終了しましたが,次年度以降,台地の東側で当時の生活の様子を調査する予定です。
 
今後の展示でご覧いただけるよう,貝層を剥ぎ取りました。 貝層の下の様子です。貝が捨てられる以前から割れた土器が捨てられていました。
 

調査の成果

東田中遺跡の調査が始まりました。現在,調査範囲の西部を調査中です。谷の中には,約4,500年前の人々が食べた貝ガラが堆積しています。出土する貝は海に生息しているもので,ハマグリ,マガキ,サルボウが多く見られます。当時の人々も美味しい貝を食べていたようです。厚く堆積した遺物包含層からは,煮炊きに使用した土器が多量に出土しています。この他,調理に使った磨石や石皿,狩りで使用した石鏃,こわれた土器を網のおもりとして再利用した土器片錘なども出土しています。
当遺跡から出土した資料は,当時の人々が好んだ貝種,遺跡周辺の環境,生活の様子などを現代の私たちに語りかけてくれるものと期待しています。
 
貝塚には獣骨や魚骨などの食生活に関する資料が保存されています。 役目を終えた土器が谷に捨てられています。
 

 
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