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つくばみらい事務所 [ご案内マップ]

〒300-2300 茨城県つくばみらい市小張5179
18 561 241*65
「マップコード」および「MAPCODE」は(株)デンソーの登録商標です。
 

東耕地北遺跡(ひがしこうちきたいせき 08-483-026) [ご案内マップ]
18 560 296*43

所在地 茨城県つくばみらい市小張5199-2番地ほか
立地 つくばみらい市の中央部,西谷田川と中通川に挟まれた標高20mの台地上
調査原因 主要地方道野田牛久線バイパス事業
委託者 茨城県土浦土木事務所
調査期間 2018年4月1日〜9月30日
調査面積 5,100㎡
種類 集落跡
主な時代 旧石器時代,縄文時代
主な遺構 石器集中地点2か所(旧石器),竪穴建物跡22棟(縄文),土坑312基(縄文),陥し穴2基(縄文),炉跡1か所(縄文),炉穴1基(縄文),溝跡3条(時期不明)
主な遺物 縄文土器(深鉢,浅鉢),土製品(土製円盤,土器片円盤),石器・石製品(尖頭器・石鏃・打製石斧・磨製石斧・石皿・磨石・敲石・石錘・凹石・石棒),剥片,自然遺物(ヤマトシジミ)
*主な時代をクリックすると年表が出ます。


調査の状況

4月から行ってきた調査が終了しました。調査によって,旧石器時代の石器製作跡,縄文時代中期末葉から後期初頭にかけての集落跡を確認しました。縄文時代の遺構は,竪穴建物跡と貯蔵穴とみられる円筒状土坑などが調査区全体に分布しており,集落が台地の縁辺部まで広がっていたと考えられます。また,第24号竪穴建物跡からはヤマトシジミを主体とした地点貝層を確認し,周辺に汽水域があったことも分かりました。旧石器時代の遺物は,黒曜石・頁岩・安山岩・瑪瑙など,複数の石材を用いていたことが分かりました。
 
石棒出土状況 上空から見た東耕地北遺跡と筑波山
   
第1号石器集中地点出土状況 第1号石器集中出土剥片(安山岩・メノウ)
   
第2号石器集中地点出土状況 第2号石器集中出土剥片(黒曜石・頁岩・安山岩)
 
 

調査の状況

8月は,第211号土坑を紹介します。第211号土坑は,径1.6m,深さ1.2mの円筒形で,用途は貯蔵穴と考えられ,使われなくなった後の凹みに,多量の土器片が投棄されていました。今回は,その調査の過程を写真で解説します。
 
① 土が堆積した様子を観察するため,穴の半分の土を残しながら掘っていくと,たくさんの土器片が現れました。 ② 土の観察記録を取った後,残り半分の土を取り除くと,土器片が一面に散らばって出土しました。
   
③ 土器片を取り上げると,さらに下から大型の破片が出土しました。 ④ 土器に付いた土を刷毛で丁寧に取り除きます。
   
 
⑤ 全ての土器や埋まった土を取り除くと円筒形の穴であったことが分かりました。  
 
 

調査の状況

7月の調査では,縄文時代中期末葉(約4,000年前)の第24号竪穴建物跡からは,建物が使われなくなった後のくぼ地に捨てられた貝殻が出土しました。貝の種類はヤマトシジミが主体で,集落の周囲に川の水と海の水とが入り混じる汽水域があったことを示しています。また,直径2m,深さ1.5mの円筒状をした深い土坑の底からは,焼けた土や炭が出土しました。ほかにも,縄文時代後期初頭の称名寺式の縄文土器が完全な形のまま土坑に埋められた状態で出土し,当遺跡では,その時代まで人が活動していたことが分かってきました。
 
第24号竪穴建物跡の地点貝層 地点貝層の調査風景
   
深さ1.5mの円筒状土坑 完全な形で出土した縄文土器(称名寺式)
 
 

調査の状況

6月は,縄文時代の竪穴建物跡の調査を進めています。竪穴建物跡の炉は,床面を掘りくぼめて作られています。また,貯蔵穴と考えられる円筒形をした大型の土坑を数多く確認しています。これらの建物跡や貯蔵穴から出土している土器は,縄文時代中期末(加曽利E3〜4式期)の時期に限定されることから,集落が比較的短期間に形成されたことが分かってきました。
 
第5号竪穴建物跡の炉 円筒形の第65号土坑
 
 

調査の状況

東耕地北遺跡の発掘調査が始まりました。遺構確認作業を行ったところ,縄文時代中期(約5500〜4500年前)のムラの跡が見つかりました。たくさんの竪穴建物跡や土坑が調査区全体に広がっており,当時,煮炊きに使われた土器の破片や狩猟や,木工に使われた石器などが出土しています。また,第3号竪穴建物跡からは,土器埋設炉が見つかりました。炉体に使われた土器や周りの土は,火を受けて鮮やかな赤色に変色していました。
 
第3号竪穴建物跡の遺物出土状況 第3号竪穴建物跡の土器埋設炉
 
 

 
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