今月のイチオシ(2025.2):東田中遺跡出土の土器片錘
2025.2.1
発掘・整理遺跡
今月のイチオシは、石岡市の東田中遺跡から出土した縄文時代中期中葉から後期前葉(約5,000~4,000年前)の土器片錘です。
土器片錘とは、土器の破片を再利用し、楕円形や長楕円形などに加工して、長軸の両端に切り込みを入れた土製品です。用途としては、魚網のおもりと考えられています。
東田中遺跡の調査では、縄文時代中期中葉から後期前葉の貝層が確認されており、マイワシなどの小魚を主体に、24種類の魚骨が出土しています。これらの魚の多くは、網漁で捕獲したと考えられます。
リサイクルをして作った土器片錘から、縄文人の知恵を感じます。

東田中遺跡出土の土器片錘