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●岩瀬西事務所
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〒309-1227 西茨城郡岩瀬町本郷1044番地の3 |
TEL.FAX. 0296-76-3443 |
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遺跡名
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調査期間
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主な時代
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主な遺構 |
主な遺物 |
山ノ入古墳群 |
平成16年4月〜平成17年3月 |
縄文時代, 古墳時代 |
竪穴住居跡,古墳 |
縄文土器,鉄鏃(てつぞく),直刀,轡(くつわ)など |
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●山ノ入古墳群
(やまのいりこふんぐん/岩瀬西事務所) |
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古墳の調査も無事終了しました。さらに古墳の下を掘り込んだところ,縄文時代の住居跡を見つけることができました。遺跡は山の上なので,今では生活するには不便なところです。しかし,周辺ではウサギやイノシシを見ることができるので,狩りが生活の中心であった縄文時代の人たちにとっては暮らしやすい環境だったようです。
本年度の調査成果については,次年度に報告書で公開する予定です。
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床面には土器と石がありました。 |
空から見た古墳群の様子です。 |
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10・11月には2号墳の盛り土を掘り下げました。その結果,地形にあまり手を加えずに古墳が作られていることが分かりました。盛り土の高さは後円部では約2mで,一部に突き固められた土層が確認されました。これは墳丘が崩れないようにするためと思われます。
また,数か所から大きな甕の破片が見つかりした。これらは,古墳にお供えものをするために置かれたのでしょう。
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コテで指している所が本来の地表面です。 |
前方部よりから見つかった甕です。
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2号墳の遺体を安置した部屋(横穴式石室)は,幅約2m,高さ約1.8m,長さ約4mと,大人が立てるほどの大きさです。使われた石も他の古墳より大きく,特に西側の壁には長さ3.2m,高さ1.2mの大岩が使われています。
副葬品は,石室の入り口付近から多く見つかりました。土器や鉄製の鏃(やじり)のほか,馬の口につける轡(くつわ)やベルトを留める金具などがありました。このことから,2号墳に葬られた人は,この地域を治めた人であったと考えられます。
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石室西側(上方)の壁に使われた岩。 |
入り口付近から出土した壺。
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見つかった時の轡(くつわ)の様子(∇印)。
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轡(くつわ)の様子。シンプルな作りです。 |
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2号墳は円形と方形を組み合わせた前方後円墳で,外側に溝が掘られています。表面には,盛土が崩れないように石が置かれていました。墳丘と溝との間は広い空き地となっており,全長は約43mにもなります。
遺体を安置した部屋(石室)は,方形の部分から見つかりました。入り口は板石でふさがれており,天井には6個の大きな石が置かれていました。古墳を築いた人々は,山の上にどのような方法で重い石を運んだのでしょうか。
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上から見た2号墳の様子
(上が南) |
入り口は石で閉じられていました。
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入口からみた石室の様子 |
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4号墳の調査がほぼ終了しました。4号墳は円墳で,その規模は長径14m×短径12mと南北方向が東西方向より長くなっています。横穴式石室は古墳の中心から少し南側で見つかり,入り口はほぼ南を向いています。遺体を安置した部屋は中央がややふくみ,奥壁は一枚の岩で作られています。また入り口付近から刀と弓の飾り金具が出土しました。
遺物を出土した古墳が少ない中で,これらの遺物は4号墳に葬られた人物を考える上で貴重な手がかりとなります。
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調査の終わった4号墳の状況です。 |
石室の奥壁は人の背丈ほどあります。
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入り口付近から刀が出土した様子です。
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手前のほうが柄(つか)です。 |
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現在,2号墳(前方後円墳)を中心に調査を行っています。古墳の様子も徐々に明らかになり,横穴式石室(よこあなしきせきしつ:
石を部屋状に積み上げた埋葬施設)と石棺(せっかん: 石を積み上げて作った棺)を確認しました。しかし,残念なことにこれらのほとんどが後世の墓荒しにあい,副葬品はほとんど見つかっていません。
今年度はさらに斜面部にある古墳の調査も行う予定です。
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上空からみた山ノ入古墳群 |
見つかった石棺(せっかん)
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