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阿字ヶ浦事務所

〒312-0004 ひたちなか市長砂渚163-10
TEL.FAX 029-202-0631
 
遺跡名
調査期間
主な遺構
主な遺物
長砂渚遺跡 平成17年4月
〜平成17年9月
中世 釜屋跡,鹹水槽,土坑,溝跡,土壙墓 土師質土器,陶器古銭,人骨
*主な時代をクリックすると年表がでます。
 

長砂渚遺跡 (ながすななぎさいせき)


平成17年9月の調査状況

 
平成17年4月から行ってきた長砂渚遺跡の発掘調査も9月末日をもって無事終了しました。調査の結果,製塩跡2か所〔釜屋跡2軒,鹹水槽(かんすいそう)37基〕や土坑墓9基などが確認されました。さらに,遺跡の中央部からは旧海岸線が確認され,海進海退により海岸線に変化があったこともわかりました。また,この地方には大風によって集落が埋まってしった「千々乱風」の伝説も知られており,当時は過酷な自然環境下で製塩が行われていたことも予想されます。
今後,出土人骨や遺物の科学的分析を行い,さらに詳しい遺跡の性格を明らかにしていきます。

 
黒く見える部分がこの地区で最初に
作られた釜屋と鹹水槽です。
出土した人骨を鑑定しています。
「頭蓋骨(ずがいこつ)で男女の区別も
わかるんですよ。」

平成17年6月の調査状況

 
長砂渚遺跡は,常陸那珂港(ひたちなかこう)の隣の砂地にあります。これまでの調査で塩水を煮炊(にた)きした釜屋跡(かまやあと)や塩水をためておく鹹水槽(かんすいそう)が確認されており,中世の塩作りの遺跡になります。これらは砂丘上にあっても,粘土を貼(は)って壊(こわ)れたり水もれしないように工夫されています。
当遺跡の約5km南方にある同じ塩作りの沢田(さわだ)遺跡や約2km北方にある村松白根(むらまつしらね)遺跡との関係も注目されます。
 
釜屋跡と鹹水槽がならんで見つかっています。
鹹水槽を掘り込んでいる様子です。
 
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