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●つくば中根事務所
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〒305-0012 つくば市中根857-1 |
TEL 029-857-9456 |
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遺跡名 |
調査期間 |
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主な遺構 |
主な遺物 |
上境作ノ内遺跡 |
平成21年9月〜12月 |
縄文,古墳,平安,中世 |
掘立柱建物跡,土坑,溝跡,ピット群,遺物包含層 |
縄文土器,土師器,須恵器埴輪,石器,石製品 |
柴崎大堀遺跡 |
平成21年10月 |
中世 |
土塁,堀跡 |
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上境旭台貝塚 |
平成21年10月〜12月 |
縄文(後・晩期) |
竪穴住居跡,土坑,地点貝塚,斜面貝層,遺物包含層 |
縄文土器,土製品(土偶,土版,土器片円盤),石器(石鏃,打製石斧,磨製石斧,石錐,石錘),石製品(石棒) |
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*主な時代をクリックすると年表がでます。 |
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●上境旭台貝塚(かみさかいあさひだいかいづか) |
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今月で調査が終了しました。確認された遺構は竪穴住居跡5軒,土坑70基,ピット群2か所,斜面貝層2か所,遺物包含層3か所です。出土遺物には多量の縄文土器片のほか,土偶・耳飾りなどの土製品,石棒・勾玉などの石製品,貝製品・骨角器などもみられました。
谷津から延びる谷部では,斜面貝層が2か所確認されました。東側の斜面貝層では上層が晩期に形成された貝層,下層はそれ以前の貝層で,貝とともにローム質の土を盛土した痕跡が確認できました。西側の斜面貝層下では,貝層形成以前に継続的に火を焚いたと考えられる焼土遺構のほか,遺物包含層を掘り込んでいる土坑群を調査しました。当貝塚を形成した縄文時代の人々の,斜面部の土地利用の一端が明らかになりました。
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当遺跡は,つくば市の東部に位置し,桜川右岸の低地から入り込む谷津に面する台地上に,立地しています。今回の調査は,平成19年度に行った調査に続く,第2次調査で,今年度は,台地部と谷津から延びる谷部の調査を行っています。
台地部からは,竪穴住居跡や土坑が複数確認され,時期は,出土している土器から,縄文時代後期から晩期にかけてであることが分かりました。また,谷部からは遺物包含層が確認されており,これから層位ごとに掘り下げ,形成された時期を検証していく予定です。
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●柴崎大堀遺跡(しばさきおおほりいせき) |
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今回のトレンチ調査では,堀跡とその両側の土塁の構築状況が確認できました。土塁と堀跡は一体のものであり,土塁は堀を掘った際に出た粘土などを積み重ねて作られています。堀の幅は約15m,断面形は当初,逆台形の箱薬研で,その後V字形の薬研堀に作り変えられていることがわかりました。堀底から土塁までの高さは約4.5mです。
残念ながら土塁や堀が作られた年代がわかる遺物は出土しませんでしたが,外敵の侵入を防ぐには適した形状と考えられ,近隣の城館跡との関連が考えられます。今回の調査は1か月
間で終了しましたが,今後の調査に向けて重要な情報を得ることができました。
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●上境作ノ内遺跡(かみざかいさくのうちいせき) |
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上境作ノ内遺跡の調査は12月で終了しました。今回の調査は,台地から谷に向かう斜面部で,住居跡は確認できませんでしたが,溝跡や遺物包含層からは,縄文時代から中世までの人々の生活の跡をうかがわせるような遺物が出土しました。このことから北側の台地上には集落が存在したと考えられます。
また,溝跡からは埴輪片が出土しており,北東側に広がる作ノ内古墳群に関係するものと思われます。掘立柱建物跡も1棟確認され,その近辺から中世のものと考えられる鉄鏃が出土しています。
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9月1日につくば中根事務所を立ち上げ,当遺跡の調査を開始しました。当遺跡は以前調査した,上野古屋敷遺跡の南東側に位置します。縄文時代から中近世までの幅広い時代の遺物が出土しています。調査区の近隣には古墳があったことが調査で分かっているので,その古墳との関わりも興味深い遺跡です。12月までの4か月間で調査を行う予定です。
なお,つくば中根事務所では10月以降,上境旭台貝塚と柴崎大堀遺跡の調査も行う予定です。
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