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●土浦手野事務所 |
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〒300-0025 土浦市手野町4011-15 |
TEL.FAX 029-828-1556 |
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遺跡名 |
調査期間 |
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主な遺構 |
主な遺物 |
新堀東遺跡 |
平成22年4〜5月 |
縄文、中世 |
竪穴住居跡、堀跡、 溝跡、道路跡 |
縄文土器、石器(石鏃)
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*主な時代をクリックすると年表が出ます。 |
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●新堀東遺跡(しんぼりひがしいせき)[ご案内マップ] |
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当遺跡の発掘調査は5月で終了し、縄文時代前期の竪穴住居跡1軒、中世の堀跡、溝跡各1条、中世から近世の道路跡2条などを確認しました。中世の堀跡と溝跡は6mほどの間隔で平行しており、溝跡は一部が途切れていました。溝跡が途切れた部分から堀跡と溝跡の間にかけて、クランク状に踏みしめられた硬化面が検出されたことから通路として利用されていたことがわかりました。これらのことから今回確認した堀跡や溝跡はこぐち虎口と呼ばれる城館の出入り口施設の一部である可能性が高く、今のところ付近の手野城跡に関連する施設ではないかと考えています。
また、溝跡が埋没した後は、その窪地が道路に利用されており、それに直交する道路跡も確認できました。調査区の南脇には近世の道標があり、今回の調査区付近が昔の道路の分岐点になっていたものと考えられ、今回の調査結果とよく符合します。 今回の調査で、当地域の中世の城館に関連する新たな遺構と中世から近世に至る道路の変遷を考える上での貴重な資料を得ることができました。
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溝跡が途切れた通路部分 |
断面形がV字状の大規模な堀 |
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当遺跡は土浦市の北東部に位置し、霞ヶ浦を望む新治台地上に立地しています。中小の河川によって、台地には谷津が入り組み、起伏ある地形となっています。
調査区域は舌状に張り出した台地の基部にあたり、台地の端部には中世の城館として知られる手野城跡が存在します。調査で確認できた堀跡は、調査区域外にも痕跡が認められ、手野城が存在する台地を切り離すように南北方向に延びています。堀跡は当時の城館関連の施設と想定され、今後は形状を確認し、他の遺構との関係を明らかにすることを主目的として、調査を進める予定です。
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現在の地形を測量するスタッフ |
幅8mにも及ぶ大規模な堀跡 |
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