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つくば島名事務所

〒300-2655 つくば市島名1721

TEL.FAX. 029-847-9550

 
遺跡名
調査期間
主な遺構
主な遺物
島名熊の山遺跡(4区・12区)
平成22年4月〜6月,平成23年1月〜3月 古墳時代、奈良時代、平安時代 竪穴住居跡、掘立柱建物跡、溝跡、道路跡、土坑、ピット 土師器、須恵器、金属製品
*主な時代をクリックすると年表が出ます。
 

島名熊の山遺跡(しまなくまのやまいせき) [ご案内マップ]


平成23年2月の調査状況

 

13区は2月下旬に調査が終了しました。調査の結果,奈良時代から平安時代にかけての竪穴住居跡5軒,掘立柱建物跡5棟のほか,土坑12基,ピット群2か所,不明遺構1か所,埋没谷1か所を確認し,これまでの周辺の調査で明らかとなっている集落跡の一部であることが判明しました。竈内に捨てられた土器が多量に出土した住居跡や柱間の寸法が整った掘立柱建物跡のほか,住居の床を掘り込んだ土坑も確認しました。土坑内から出土した破片が,住居跡から出土した破片と接合するものもあることから,住居が使われなくなって間もなく床を掘り込んだものと考えられます。

12区では近世から近代にかけての道路跡2条,溝跡7条,土坑10基などを確認しました。第9号道路跡は,香取神社の鳥居の方向へ直線的に延びています。出土した土器はありませんが,周囲に存在する溝跡の時期から,江戸時代末から明治時代のころの道路跡とみられ,黒色土上面を歩いたためにできた硬化面が幅約2m,長さ約10m確認できました。これまでの調査で,集落は周辺に存在していたことが明らかとなっていますが,今回の調査区では現在のところ確認していません。  今年度の調査は3月下旬まで行います。12区は現段階の確認面よりも下に古い時代の遺構が存在しています。4月から調査を再開する行う予定です。

 
香取神社に向かう道路跡
上空から見た12区(南方向から)
 
第3112号住居跡を掘り込んだ土坑から上空から見た13区(南方向から)遺物が出土しました。
上空から見た13区(南方向から)
 

平成23年1月の調査状況

 

1月から今年度3回目の調査が始まりました。遺跡北部に位置し,標高約21mの台地上にある13区は,表土除去が終了し,竪穴住居跡5軒,掘立柱建物跡5棟,土坑15基,ピット群2か所,不明遺構1基,埋没谷1か所を確認しました。現在調査中ですが,出土した土器から,建物は奈良・平安時代に建てられたものとみられ,すでに調査している周辺の建物と同時期のようです。遺跡南部に位置し,標高13〜16mの斜面部にある12区は,現在表土除去を行っており,斜面に堆積した黒色土中に溝跡や道路跡などを確認しています。

 
柱間2間の掘立柱建物跡(13区 東から)
重機による表土除去(12区)
 

平成22年6月の調査状況

 

今年度第1期の調査が終了しました。妙徳寺の南東に位置する調査区では、37軒の竪穴住居跡のほか、14棟の掘立柱建物跡などを確認しました。古墳時代から平安時代の集落跡であり、奈良時代以降は、倉庫群が形成されていたと考えられます。これらの住居跡の中には、複数の竃をもつものや、床を張り直しているものがあり、家を作り直していることが分かりました。また、香取神社の南側の調査区では、鳥居を建てた基礎の跡や、香取神社の参道と考えられる道路跡を確認しました。

 
古墳時代から平安時代の竪穴住居跡です。
たくさんの土器が捨てられた状態で出土しました。
 

 

平成22年4月の調査状況

 

島名熊の山遺跡は、つくばエクスプレスの万博記念公園駅の北側に広がる集落跡で、平成7年から調査を行い、その成果は報告書として刊行されています。今年度の調査は4月から6月までと平成23年1月から3月の合計半年の予定で、現在は妙徳寺と香取神社の間に位置する12区で遺構の確認作業を行っています。その結果、竪穴住居跡のほか、調査区の東部と中央部には掘立柱建物跡が立ち並んでいることがわかりました。南側の区域は平成14年度に調査が行われ、掘立柱建物跡が確認されていることから、今回見つかった建物跡との関係を検討していきます。

 
表面をきれいにして、柱の跡を探します。
建物の図を描くため、基準となるポイントを設定します。
 
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