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常陸太田事務所

〒313-0023 常陸太田市亀作町字日向53番他

TEL.FAX 0294-74-4725

 
遺跡名
調査期間
主な遺構
主な遺物
日向遺跡
平成22年6月〜平成23年3月 古墳,奈良平安 古墳,竪穴住居跡,土坑,溝跡,地点貝塚

縄文土器,弥生土器,土師器,須恵器,緑釉陶器、石器(尖頭器,石鏃),石製品(巡方),金属製品(鞘尻金具,鋤先,刀子,鉄鏃,雁又鏃)

*主な時代をクリックすると年表が出ます。
 

日向遺跡(ひなたいせき)[ご案内マップ]


平成23年日向遺跡一般公開のお知らせ

  一般国道293号常陸太田東バイパス整備事業及び主要地方道日立笠間線バイパス整備事業に伴い,6月から調査している日向遺跡の一般公開を開催します。当遺跡では古墳時代から平安時代の集落跡や古墳の周溝などが確認されました。数多くの住居跡や大きな古墳の周溝などを,ぜひご覧頂きたいと思っています。皆様のご来場をお待ちしております。
 
1日時
平成23年3月12日(土) 午前10時30分公開・説明開始(正午終了予定)
2場所 日向遺跡 常陸太田市亀作町53番地ほか
※駐車場「ご案内マップ
3調査の概要 当遺跡は,常陸太田市の南部,亀作川左岸の標高約30mの舌状台地上に位置しています。これまでに古墳時代から平安時代を中心とした住居跡140軒余り,古墳時代中期の古墳1基を確認しました。

注目すべき点は,調査以前には存在が知られていなかった古墳が確認されたということです。周溝の形状から墳丘部は径30mに及ぶと想定され,大形の古墳が作られていたことが分かりました。また古墳時代前期から平安時代にかけての住居跡が重なりあって確認されていることや,鞘につける金具や帯飾りである巡方,緑釉陶器といった一般集落ではあまり見られない特異な遺物が出土していることから,当遺跡がこの地域の中心的な集落であったことが考えられます。さらに日奈田(ひなた)と墨で書かれた平安時代の坏が出土し,「ひなた」の名称が平安時代から存在していたことが分かりました。これらの調査成果は,当地域の歴史を考える上で貴重な資料になると考えられます。
4お問合せ先 財団法人茨城県教育財団
企画管理課TEL:029-225-6587
常陸太田事務所TEL:0294-74-4725
 
確認された古墳の周溝
「日奈田」と書かれた墨書土器
 

平成23年2月の調査状況

平成23年3月をもって当遺跡の調査は終了となります。これまでの調査の結果,古墳時代前期から平安時代の竪穴住居跡140軒余り,古墳時代中期の古墳1基等を確認しました。古墳の墳丘部は後世の削平を受けており,調査区域内から埋葬施設を確認することはできませんでしたが,周溝の規模から,径が30mに及ぶ大形のものであったことが分かりました。また古墳が作られた後も,当地は集落として継続的に土地利用されていたことが分かりました。鞘尻金具や腰帯具(巡方),緑釉陶器などの出土遺物や,重複する竪穴住居跡の確認状況から,日向遺跡が当地域において中心的な集落であったことが想定できます。

 
北側上空から見た日向遺跡
 確認された古墳時代の住居跡
 

猛暑の中、日向遺跡に多くの方々が来跡されました。

県内各地で気温35℃以上の猛暑日が続く中、8月はたくさんの方々が体験や見学に来跡されました。25日(水)には、水戸市教育委員会主催の「埋蔵文化財バスツアー」の皆さんが来跡されました。発掘調査の手順や当遺跡の概要を説明した後、調査区内を移動しながら、遺構確認の状況や掘り込みの様子を見学いただきました。大粒の汗をタオルで拭きながら真剣な眼差しで、調査員の説明に耳を傾けていました。出土した遺物を手に取りながら、古代に思いをよせ、たくさんの質問をいただきました。他にも、久慈中学校の皆さん、鉾田市教育委員会主催「茨城県の歴史探検隊」の皆さん、茨城キリスト教大学の皆さんなど、たくさんの方々を当遺跡にお迎えすることができました。

 
調査員による遺跡の説明
(久慈中学校の皆さん)
炎天下でも熱心に発掘体験
(「茨城県の歴史探検隊」の皆さん)
出土した遺物に興味深々
(「埋蔵文化財バスツアー」の皆さん)
土と真剣に向き合った発掘体験
(茨城キリスト教大学の皆さん)
 

小中学生が発掘体験学習で来跡しました。

7月22日(木)、石岡市の学習塾TASゼミナールの皆さんが当遺跡に訪れました。炎天下にもかかわらず、発掘現場の補助員とともに、発掘体験学習に取り組みました。ヘルメット着用の仕方や道具の使い方、遺物の取り上げ方の説明を聞いたのち、発掘に参加しました。発掘している表情は真剣そのものでした。体験学習後、出土した遺物の説明を聞きながら、遺構の状況や掘り込みの様子を見学しました。実際には1時間弱の発掘体験学習でしたが、有意義な時間を過ごすことができたようです。

 
発掘作業の手順を真剣に聞く子供たち
現場補助員とともに調査を開始
 

発掘見学・発掘体験学習が実施されました。

7月13日(水)、水戸生涯学習センター主催の県民大学講座の受講生の皆さんが当遺跡に訪れました。最初に発掘調査の手順や当遺跡の概要、出土した遺物を説明した後、調査区内を移動しながら、遺構確認の状況や掘り込みの様子をご見学いただきました。「茨城の古代史」について学ばれている方々の参加ということもあり、目の当たりした発掘調査の様子に関心も高く、たくさんのご質問をいただきました。翌14日(木)、地元の常陸太田市立世矢小学校の6年生の皆さんと引率の先生方が発掘体験学習に来跡されました。梅雨明け間近の青空の下、発掘現場の補助員とともに、発掘体験学習に取り組みました。調査の様子から道具の使い方まで説明を聞いたのち、遺構の発掘を行いました。実際には1時間弱の体験でしたが、地域の歴史を少し身近に感じることができたのではないでしょうか。

 
発掘の様子に興味深々
(県民大学講座の受講生の皆さん)
土器を掘り当てることを期待して
(世矢小学校6年生の皆さん)
 

平成22年6月の調査状況

当遺跡は、常陸太田市南部に所在し、亀作川とその支流によって開析された標高29〜34mの舌状台地緑辺部に立地しています。調査期間は、10か月間の予定で、平成22年6月から開始しました。 調査区は農道を挟んで2箇所(北側、南側)に分かれており、前半は南側から調査を始めています。台地上からは数多くの竪穴住居跡や土器片が確認されており、出土遺物等から、主に古墳から奈良・平安時代にかけての集落跡と考えられます。現在は遺構確認作業を行っており、来月から遺構の掘り込みを開始する予定です。

 
表土除去後の遺構確認作業
建設中の道路を望む調査区
 
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