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犬田神社前遺跡(いぬだじんじゃまえいせき)

遺跡名
犬田神社前(いぬだじんじゃまえ)遺跡
所在地
西茨城郡岩瀬町犬田(にしいばらきぐんいわせまちいぬだ)
報告書名
『茨城県教育財団文化財調査報告書』第229集 「犬田神社前遺跡1」
 
遺跡の紹介

幅3〜4m,深さ2mにも及ぶ溝や千数百基のも土坑(穴の跡)や井戸跡などが見つかりました。そこから瀬戸や美濃、常滑(とこなめ)地方で焼かれた焼き物と地元で焼かれた土器が数多く見つかりました。これらの土器から,室町時代を中心とした中世の生活の跡であることがわかりました。また,権(けん)とよばれる棹秤(さおばかり)のおもりや現在のカイロのように使われていた温石(おんじゃく)など珍しい遺物も見つかりました。

 

棹秤(さおばかり)のおもり

犬田神社前遺跡

 
書名ふりがな
いぬだじんじゃまえいせきいち
書名
犬田神社前遺跡1
副書名かな
きたかんとうじどうしゃどう(きょうわ〜ともべ)けんせつじぎょうちないまいぞうぶんかざいちょうさほうこくしょ
副書名
北関東自動車道(協和〜友部)建設事業地内埋蔵文化財調査報告書
巻次
8
シリーズ名
茨城県教育財団文化財調査報告
シリーズ番号
229
編著者名
榊雅彦/石川武志
編集・発行機関
財団法人茨城県教育財団
郵便番号
310-0911
所在地
茨城県水戸市見和1丁目356番地の2
電話番号
029 -225 -6587
発行年月日
20040326
遺跡番号
08324-086
遺跡名かな
いぬだじんじゃまえいせき
遺跡名
犬田神社前遺跡
遺跡所在地かな
いばらきけんにしいばらきぐんいわせまちおおあざいぬだあざなかねまえ
遺跡所在地
茨城県西茨城郡岩瀬町大字犬田字中根前340番地ほか
遺跡北緯度
36度21分09秒
遺跡東経度
140度06分11秒
遺跡標高
48〜55m
調査期間
20020401-20030131
調査面積
10644㎡
調査原因
北関東自動車道(協和〜友部)建設事業に伴う事前調査
種別
集落跡
時代
縄文/古墳/奈良・平安/中世/近世/時期不明
遺構と遺物
縄文時代
竪穴住居跡6軒,土坑10基 / 縄文土器(浅鉢・深鉢・器台),石器(石鏃・石斧・磨石・敲石・凹石)
古墳時代
竪穴住居跡14軒,土坑3基 / 土師器(坏・椀・高坏・壺・坩・甕・甑),土製品(支脚),石器(砥石),金属製品(馬鈴)
奈良・平安時代
竪穴住居跡37軒,掘立柱建物跡1棟,井戸跡6基,土坑9基 / 土師器(坏・鉄鉢・甕・甑・小皿),須恵器(坏・蓋・瓶・甑),灰釉陶器,金属製品(釘・鏃・刀子)
中世
竪穴状遺構15基,地下式壙19基,井戸跡34基,墓壙11基,土坑77基,溝跡18条 / 土師質土器(内耳鍋・小皿・鉢・甕),瓦質土器(火舎・鉢・甕・焙烙・十能),陶器(甕・鉢・碗・皿),金属製品(鉈・斧・権・小金銅仏),石器(温石・砥石・臼),木器・木製品(臼・曲げ物)
近世
掘立柱建物跡1棟,墓壙1基,土坑20基 / 陶器(丸碗・甕・鉢・碗・徳利・皿),磁器(瓶),土師質土器(内耳鍋・小皿・火舎),石器(砥石・臼)
時期不明
竪穴状遺構4基,井戸跡8基,土坑979基,溝跡5条,ピット群7か所 /
特記事項
縄文時代中期,古墳時代,奈良・平安時代,中・近世にかけての複合遺跡である。縄文時代の住居には,有段式のものがある。古墳時代後期の住居跡からは,青銅製の馬鈴が出土している。中・近世においては,大規模な溝が確認されたことから,居館跡の一部と考えられる。この溝の周辺からは,墓壙,地下式壙,竪穴状遺構,井戸跡などが多数確認された。主な遺物として,権,銅造観世音菩薩立像,温石,陶磁器のほか木製品が多数出土している。
 

犬田神社前遺跡 第23号住居跡
馬鈴出土状況.
犬田神社前遺跡 第838号土坑
小金銅仏出土状況

犬田神社前遺跡

 
書名ふりがな
いぬだじんじゃまえいせきに
書名
犬田神社前遺跡2
副書名かな
きたかんとうじどうしゃどう(きょうわ〜ともべ)けんせつじぎょうちないまいぞうぶんかざいちょうさほうこくしょ
副書名
北関東自動車道(協和〜友部)建設事業地内埋蔵文化財調査報告書
巻次
10
シリーズ名
茨城県教育財団文化財調査報告
シリーズ番号
248
編著者名
鴨志田祐一/早川麗司
編集・発行機関
財団法人茨城県教育財団
郵便番号
310-0911
所在地
茨城県水戸市見和1丁目356番地の2
電話番号
029-225-6587
発行年月日
20050325
遺跡番号
08324-086
遺跡名かな
いぬだじんじゃまえいせき
遺跡名
犬田神社前遺跡
遺跡所在地かな
いばらきけんにしいばらきぐんおおあざいぬだあざねのした
遺跡所在地
茨城県西茨城郡岩瀬町大字犬田字根ノ下341番地の1ほか
遺跡北緯度
36度21分09秒
遺跡東経度
140度06分11秒
遺跡標高
48〜55m
調査期間
20030401-20031231
調査面積
6449.03㎡
調査原因
北関東自動車道(協和〜友部)建設事業に伴う事前調査
種別
集落跡/墓地跡
時代
弥生/古墳/奈良/平安/中世・近世/その他
遺構と遺物
弥生時代 竪穴住居跡9軒,土坑1基/弥生土器(高坏・壺),土製品(紡錘車)
古墳時代 竪穴住居跡32軒,方形竪穴遺構9基,土坑1基,溝跡1条/土師器,須恵器,金属製品(銅鋺)
奈良時代 竪穴住居跡11軒/土師器,須恵器,金属製品(刀子・絞具)
平安時代 竪穴住居跡45軒,井戸跡1基,土坑6基/土師器,須恵器
中世・近世 掘立柱建物跡13棟,方形竪穴遺構16基,地下式坑1基,火葬土坑5基,土壙墓5基,井戸跡11基,土坑20基,土坑群1か所,溝跡12条,道路跡1条,不明遺構1基
その他 竪穴住居跡11棟,方形竪穴遺構3基,土壙墓3基,井戸跡10基,土坑495基,溝跡1条,柵跡1列,ピット群8か所/土器質土器(小皿・内耳鍋・焙烙),瓦質土器(香炉・火舎・擂鉢),陶器(丸碗・天目茶碗・丸皿・輪禿皿・端反皿・折縁皿・菊皿・卸皿・直縁大皿・擂鉢・片口鉢),磁器(猪口),青磁「輪花小鉢・折縁鉢),白磁(碗)
土師器(坏・甕・甑・鉢),須恵器(高台付坏・蓋・),土器質土器(小皿・内耳鍋),陶器(丸碗・灰落し)
特記事項
弥生時代後期から近世にかけての複合遺跡である。古墳時代後期では,銅鋺が出土したり,多量の須恵器と土師器が投棄された住居跡が確認されている。奈良時代の住居跡からは帯金具の一部であるホ具が出土している。中世では,多数の方形竪穴遺構が確認されている。近世前半では,断面形が箱薬研状の溝跡6条の内側に数棟の掘立柱建物跡が確認された。また,多くの土坑が確認されている。
 

犬田神社前遺跡2 第4.5号住居跡完掘状況
犬田神社前遺跡2 銅鋺出土状況
 
 
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