www.ibaraki-maibun.org 発掘情報いばらき
発掘遺跡・整理遺跡
情報最前線
概要
発掘遺跡・整理遺跡
これまでの発掘・整理遺跡
小中学生のためのやさしい考古学講座
報告書のご案内
リンク集
HOME
E-mail

つくば高須賀事務所

〒300-2665 つくば市高須賀1671番地ほか

TEL・FAX 029-847-6608

 
遺跡名
調査期間
主な遺構
主な遺物
高須賀道城入遺跡・高須賀堂ノ前遺跡 平成24年8月〜平成25年3月 縄文時代 竪穴住居跡,溝跡,土坑

縄文土器片,土師器片

*主な時代をクリックすると年表が出ます。
 

高須賀堂ノ前遺跡(たかすかどうのまえいせき)[ご案内マップ]


平成25年2月の調査状況

  高須賀堂ノ前遺跡の調査も2か月を終え,遺跡の内容が少しずつ明らかになってきました。現在までに確認した遺構は竪穴住居跡5軒,炉穴7基,地下式坑1基,溝跡1条です。 竪穴住居跡と炉穴は,出土土器から,縄文時代早期(約8,000年前)と考えられます。これらの遺構からは,縄文土器や磨石(すりいし)が出土しています。土器は食料の保管や煮炊き,磨石は木の実などをすりつぶす際に用いたものと考えられます。   

地下式坑は,室町時代に掘られた,長軸4m,深さ2mを超える大きなたて穴で,仮埋葬や貯蔵のための施設と考えられています。また,その近くから,永楽通宝やかわらけが出土した土坑を2基確認しました。人骨は出土しませんでしたが,銭貨やかわらけの出土から,地下式坑と同じ頃のお墓と思われます。地下式坑との関係については,調査中のためよくわかりませんが,今後,十分に検討していきたいと思います。

高須賀堂ノ前遺跡の調査に関するHPの更新は,今回で終了です。この場でお伝えしきれなかった遺跡の情報や,出土した遺物の詳細につきましては,次年度以降に発掘調査報告書という形でまとめる予定です。ご期待下さい。

 
縄文時代早期の竪穴住居跡です。
地下式坑です。はしごを使わなければ
降りられないほど,深いものです。
 
 

平成25年1月の調査状況

  1月から,高須賀堂ノ前遺跡の調査が始まりました。当遺跡は,12月まで調査を行っていた高須賀道城入遺跡から,北西300mほどの,谷をはさんだ台地状に位置しています。

現在までの調査で確認できた遺構は,縄文時代早期(約6,000年前)の竪穴住居跡と炉穴,室町時代の土坑などです。中世の土坑については,銭貨(永楽通寶)が出土していることから墓穴の可能性もあり,道城入遺跡との関連も視野に入れて調査を行っているところです。

今後の展開にご注目下さい。

 
遺構を確認しているところ
縄文時代早期の屋外炉
ここで煮炊きを行っていました。
 
 

平成24年12月の調査状況

  12月をもって,高須賀道城入遺跡の調査を終了しました。
 
11・12月の調査では,古墳時代前期(約1,700年前)の住居跡や,区画された溝の中に建てられた室町時代や江戸時代と考えられる掘立柱建物跡,お墓の可能性がある穴などを確認しました。遺跡の南東部には高低差3mほどの半円形の段差があり,その上部を取り囲むように溝が巡っていたことが分りました。何らかの区画施設が存在したと考えられます。これまでの調査で,中国から輸入された青磁や白磁の破片,携帯用の筆記用具である矢立(やたて)なども出土していることから,社会的に身分の高い人物の存在が想定でき,この遺跡を解き明かす上での大きな手掛かりと言えます。

 
矢立の出土状況 
確認した掘立柱建物跡
(足元が柱を立てた穴です)
 
 

平成24年10月の調査状況

  8月から開始した高須賀道城入遺跡の調査も,3か月目に入りました。  現在までの調査で,縄文時代前期(約6,000年前)の竪穴住居跡やお墓と考えられる穴などを確認しています。竪穴住居跡には煮炊きをするための炉跡が設けられていました。また,お墓と考えられる穴からは,ほぼ完全な形の土器が逆さまに伏せられた状態で出土しました。亡くなった人の頭部に土器を被せて埋葬する「鉢被り葬(はちかぶりそう)」ではないかと考えています。

このほか,中世から近世にかけての陶磁器類がお墓とみられる穴やそれらを区画している溝から出土しています。今後は中世遺構の調査が中心となります。今後の調査にご注目下さい。

 
調査風景(図面を作成しています)
縄文時代前期の竪穴住居跡
   
住居跡から出土している縄文土器。 
線で表現された模様が観察できます。
逆さまに伏せられて出土した
縄文土器。縄文人のお墓!?
 
 

平成24年8月の調査状況

  8月から,高須賀道城入遺跡の調査を開始しました。  現在,遺跡の中にどのような遺構があるのかを調べるために,ジョレンという道具を用いて遺構の輪郭を確認する作業を行っています。現在までのところ,縄文時代の竪穴住居跡や大小様々な土坑(穴)や溝などを確認することができました。 9月からは,これまで確認した遺構の調査に移ります。スタッフ一同,暑さや砂ボコリと戦いながら調査を行っております。今後の展開にご注目下さい。

 
ジョレンを用いて,遺構確認を
しています。
白いロープで四角形に囲んだ部分
が,竪穴住居跡です。
 
 

 
もどる
上へ
©2002 Ibaraki education foundation. All rights reserved.