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つくば島名事務所

 

島名熊の山遺跡(しまなくまのやまいせき 08220-214) [ご案内マップ]

所在地 茨城県つくば市島名字中台1338番地2ほか
立地 つくば市の南西部,谷田川右岸の標高19〜22mの台地上
調査原因 島名・福田坪一体型特定土地区画整理事業
委託者 茨城県土浦土木事務所つくば支所
調査期間 2013年4月1日〜10月31日,2014年1月1日〜3月31日
調査面積 4,866㎡(14区1期 2,235,14区2期 2,222,15区 409
種類 集落跡
主な時代 古墳時代,平安時代,室町時代
主な遺構 14区:竪穴建物跡22棟,掘立柱建物跡1棟,井戸跡2基,溝跡4条,土坑105基,遺物包含層1か所
15区:竪穴建物跡4棟,掘立柱建物跡1棟,溝跡3条,道路跡1条,土坑32基,ピット群1か所
主な遺物 縄文土器,土師器,須恵器,灰釉陶器,陶器,磁器,土製品(土玉,管状土錘),石製品(鏃,砥石),金属製品(鎌,刀子,腰帯具),自然遺物(種子)
*主な時代をクリックすると年表が出ます。
 

調査の状況

古墳時代後期の竪穴建物跡からは,たくさんの土器が出土しました。カマドの周りから,坏がたくさん重なったり,甕が倒れたりした状態で出土しており,当時の人々が建物の中にどのように土器を置いていたのかをうかがい知ることができました。また,調査区内を東西方向に走る道路跡が見つかりました。時期は室町時代と考えられます。この道路跡は「波板状凹凸面」と呼ばれる特徴的な工法で作られていました。昨年度の調査でも,妙徳寺の東から同様の道路跡が確認されています。何らかの関係があるのでしょうか。
 
たくさんの土器が出土しました カマドの周辺から甕が出土しています
   
「波板状凹凸面」という工法が
確認できました
一つ一つの凹凸を丁寧に調査しています
 

調査の成果

島名熊の山遺跡の北西部(14区)の調査を行い,竪穴建物跡13棟,井戸跡1基,溝跡2条,土坑55基を確認しました。竪穴建物跡は,古墳時代8棟,平安時代が5棟で,これまでに調査した範囲の北西側にも集落が広っていたことがわかりました。また,調査区の西部は平安時代に埋没した谷となっており,台地の縁辺部まで土地利用されていたことがわかりました。
 
島名熊の山遺跡(奥)・
島名中代遺跡(手前)遠景(南方向から)
調査区全景(西方向から)
   
カマドの周辺からたくさんの土器が
出土しました。
甕の上に甑が据えられた状態で
出土しました。
   
カマドの中にもたくさんの
土器がありました。
焼けた建物の材が残っていました。
 

調査の成果

熊の山遺跡の北西部,今年度2期目の調査が終了しました。古墳時代の竪穴建物跡1棟,平安時代の竪穴建物跡8棟を確認し,遺跡の北西部にも集落が広がっていることを確認しました。さらに,遺跡の西側には,平安時代に埋没した谷が広がっており,台地の縁辺部まで土地利用がされていたことが分かりました。
 
調査を終了した遺跡の様子です。 平安時代の集落が広がっています。
   
カマドの周辺からたくさんの遺物が出土しています。 カマドの支脚の代わりに甕を逆さまにおいて使っていました。
 

島名中代遺跡(しまななかだいいせき 08220-623) [ご案内マップ]

所在地 茨城県つくば市島名字中台1201番地ほか
立地 つくば市の南西部,谷田川右岸の標高22〜24mの台地上
調査原因 島名・福田坪一体型特定土地区画整理事業
委託者 茨城県土浦土木事務所つくば支所
調査期間 2013年6月1日〜10月31日
調査面積 7,124㎡
種類 集落跡
主な時代 縄文時代,古墳時代,奈良時代,平安時代,室町時代
主な遺構 竪穴建物跡17棟,掘立柱建物跡7棟,井戸跡2基,陥し穴1基,溝跡6条,道路跡1条,土坑215基,ピット群3か所
主な遺物 縄文土器,土師器,須恵器,灰釉陶器,陶器,磁器,土製品(支脚),石器(鏃・砥石),鉄製品(刀子,紡錘車)
*主な時代をクリックすると年表が出ます。
 

調査の成果

島名中代遺跡では,縄文時代から近世までの遺構・遺物を確認しました。縄文時代の遺構は陥し穴1基を確認しました。当時は,狩猟場であったと考えられます。竪穴建物跡は,古墳時代3棟,奈良時代3棟,平安時代3棟を確認しました。さらに,平安時代の掘立柱建物跡7棟,井戸跡2基を確認し,小規模な集落が形成されていたことがわかりました。当遺跡の東側に広がる島名熊の山遺跡と遺構・遺物ともに類似しており,両遺跡の関連性が想定されます。
 
調査区遠景(北方向から) 調査区全景(北方向から)
   
たくさんの土器がまとまって
出土しています。
古墳時代の竪穴建物跡から須恵器の
高坏が完全な状態で出土しました。
   
カマドの袖部に甕が補強材として
使われていました。
カマドの前方に小形の甕が
置かれたような状態で出土しました。
 

 
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