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●那珂事務所 |
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●下大賀遺跡(しもおおがいせき 08-343-007) [ご案内マップ]
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所在地 |
茨城県那珂市下大賀895番地ほか |
立地 |
那珂市の北部,久慈川右岸の標高約44mの台地上 |
調査原因 |
一般国道118号道路改築事業 |
委託者 |
茨城県常陸大宮土木事務所 |
調査期間 |
2014年12月1日〜2015年3月31日 |
調査面積 |
3,768㎡(内、3,381㎡終了) |
種類 |
集落跡 |
主な時代 |
古墳時代,奈良時代,平安時代 |
主な遺構 |
竪穴建物跡43棟,掘立柱建物跡5棟,溝跡5条,土坑121基 |
主な遺物 |
土師器・須恵器・緑釉陶器・灰釉陶器・土製品・石製品・鉄製品 |
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*主な時代をクリックすると年表が出ます。 |
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今年度の下大賀遺跡の調査が終了しました。確認した遺構は竪穴建物跡43棟(古墳2,奈良5,平安36),掘立柱建物跡5棟(平安),溝跡5条(古墳1,平安1,時期不明3),土坑121基(古墳4,時期不明117)です。今回調査した竪穴建物跡には,床を構築するときに地面に大きく穴を掘り,それを埋めて平らにしているもの,床面が平らでなく段差が見られるもの,竈が二つ付設されているものなどの特徴が見られました。4月からは更に北側の調査を行ないます。今後どのような発見があるのか,調査が始まるのが大変待ち遠しいです。 |
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南上空から見た下大賀遺跡 |
竪穴建物の床を構築するときに,地面に大きく穴を掘っている平安時代の竪穴建物跡 |
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床面に段差が見られる平安時代の竪穴建物跡 |
煮炊きの施設(竈)が二つ付設されている平安時代の竪穴建物跡 |
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径2mの古墳時代の土坑 |
古墳時代の竪穴建物跡から出土した土器 |
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下大賀遺跡の調査が始まり2か月が過ぎました。確認した遺構は竪穴建物跡47棟,掘立柱建物跡4棟,溝跡4条,土坑100基です。今年度の調査区域は遺跡の東部にあたり,出土した土器から,古墳時代,奈良時代,平安時代の集落跡と考えられます。当遺跡の竪穴建物跡の竈は,袖部や甕を置くための支脚に土師器の甕や,凝灰岩を使用しているなどの特徴が見られます。また,当時は貴重品であった東海地方で作られた緑釉陶器や灰釉陶器が出土していること,墨書土器が出土していることなどから,当遺跡には経済力のある人が存在していた可能性が考えられます。 残り1か月の調査で,当地域の更なる歴史解明の一端を担えればと思います。 |
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補強のために甕が据えられた平安時代の煮炊きの施設(竈) |
奈良・平安時代の竪穴建物跡から出土した緑釉・灰釉陶器 |
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