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●行方事務所 |
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●鶴ヶ居貝塚(つるがいかいづか 08-424-022) [ご案内マップ] |
162 617 235*74
「マップコード」および「MAPCODE」は(株)デンソーの登録商標です。 |
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所在地 |
行方市山田2966番地ほか |
立地 |
行方市の東部,北浦に面した標高34mの台地縁辺部 |
調査原因 |
主要地方道水戸鉾田佐原線バイパス道路改良事業 |
委託者 |
茨城県鉾田工事事務所 |
調査期間 |
2016年9月1日〜2017年5月31日 |
調査面積 |
6,335㎡ |
種類 |
集落跡 |
主な時代 |
縄文時代,古墳時代 |
主な遺構 |
竪穴建物跡6棟,土坑391基,溝跡2条,炉穴4基,陥し穴4基,ピット群6か所 |
主な遺物 |
縄文土器(深鉢・浅鉢),土師器(坏・甕),土製品(土器片錘),石器(鏃・打製石斧・磨製石斧・石匙・石皿・磨石・石錘・敲砥石),石製品(垂飾),骨角器(ヤス),貝殻(ハマグリ・シオフキ・カガミガイ・アカニシ),魚骨 |
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*主な時代をクリックすると年表が出ます。 |
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本年度の調査が終了しました。当遺跡は縄文時代中期の集落跡が中心で,クリやドングリなどの堅果類を貯蔵していたとみられる袋状土坑が群集していることがわかりました。昭和47年に実施された北浦村教育委員会による調査及び今回の調査の成果から,北浦に面した台地平坦部を居住域に,その周辺の緩やかな斜面部を貯蔵の場にしていた集落の景観が想像できます。遺構や遺物から,周囲の自然環境を利用した採集,狩猟,漁労活動を生業とした生活の様子を知ることができました。 |
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調査終了状況(北部) |
調査終了状況(中央部) |
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足の踏み場もないほど群集した袋状土坑 |
袋状土坑から出土した深鉢 |
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調査区中央部では,竪穴建物跡や多数の土坑などが見つかっています。複雑に重なり合っているため,それぞれの遺構の形状や覆土の堆積状況などを観察し,新旧関係を把握しながら調査を進めています。第166号土坑からは,役目を終えた土坑を埋め戻す際に廃棄された土器やハマグリなどが出土しています。3月5日(日)に現地説明会を開催し,遺構や遺物について解説しますので,ぜひお越しください。 |
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竪穴建物跡(中央)と土坑群 |
第166号土坑内の貝層 |
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当遺跡では,4,500年ほど前の縄文時代中期の土坑を多数確認しています。形状は,入り口が直径1mほどの狭さで,内部は直径2〜3mほどに広がります。底面は平坦で,ピットが設けられているものも見られます。これらは断面の形状から,「袋状土坑」あるいは「フラスコ状土坑」などと呼ばれており,木の実などの食料を大量に蓄えておく貯蔵穴と考えられています。確認した袋状土坑の多くは,天井部が崩れたり,後世の削平によって浅くなったりしていますが,多数の袋状土坑が重なるように見つかっている状況は,当時の食料採取や食生活の様子を現代の私たちに伝えてくれています。 |
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当遺跡の特徴のひとつである袋状土坑 |
土坑内のピットから姿を現した深鉢 |
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調査区北部の調査が終盤を迎え,中央部の調査に着手しました。北部では,縄文時代前期の土坑や,中期の竪穴建物跡,袋状土坑のほか,古墳時代後期の竪穴建物跡などを確認しました。縄文時代の竪穴建物跡の形状は隅丸長方形で,外側が浅く,内側が深い有段式になっているものがあり,阿玉台式と呼ばれている土器が使用された時期にみられるものです。今後は,袋状土坑などの多数の遺構が重なり合っている中央部の調査を進めていきます。 |
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有段式の竪穴建物跡 |
竈が付設された古墳時代の竪穴建物跡 |
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調査区全域の遺構確認作業が終了しました。中央部では,谷の周辺で重なり合った多数の土坑を確認したことから,今回の調査区は集落の縁辺部にあたる可能性が考えられます。北部では,土坑群の掘り込み作業を開始しました。土坑からは,ハマグリやカガミガイなどの海水域に生息する貝類が出土しています。縄文時代の人々の生活の様子,生業,周辺環境などを解明する手掛かりとなる遺物が出土することを期待しながら調査を進めています。 |
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重なり合った多数の遺構 |
土坑に廃棄された貝類 |
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調査が始まりました。昭和40年代,今回の調査区に隣接した地点が旧北浦村教育委員会によって発掘調査され,縄文時代中期の竪穴建物跡などが発見されています。当時,遺跡の範囲内に3か所の貝層がみられたようです。現在,狭小な調査区南部の調査を終え,調査区北部の表土除去作業と遺構確認作業を進めているところです。作業終了後,遺構の掘り込み作業や記録作業を行っていきます。縄文時代中期の暮らしぶりを伝える数多くの資料と出会えることを期待しています。 |
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確認作業によって姿を現した遺構群 |
調査区南部の遺構完掘状況 |
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