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●下大賀遺跡(しもおおがいせき 08-343-007) [ご案内マップ] |
47 607 374*00
「マップコード」および「MAPCODE」は(株)デンソーの登録商標です。 |
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所在地 |
茨城県那珂市下大賀字静賀1945ほか |
立地 |
那珂市北西部、久慈川支流の玉川右岸の標高約43〜44mの台地上 |
調査原因 |
一般県道静常陸大宮線道路整備事業 |
委託者 |
茨城県常陸大宮土木事務所 |
調査期間 |
2022年4月1日〜10月31日 |
調査面積 |
7,044㎡ |
種類 |
集落跡 |
主な時代 |
古墳時代、平安時代、室町時代 |
主な遺構 |
竪穴建物跡24棟、掘立柱建物跡7棟、方形竪穴遺構15基、土坑53基、井戸跡7基、溝跡6条、柱穴列1条、ピット群3か所 |
主な遺物 |
弥生土器、土師器、須恵器、土師質土器、陶器、土製品、石製品、鉄製品 |
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*主な時代をクリックすると年表が出ます。 |
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4月から始まった調査が終了しました。今回の調査で最も注目されるものとして、古墳時代中期の集落跡の確認と鉄剣の出土があげられます。これまでの発掘調査では、古墳時代中期の竪穴建物跡の確認数は少なく、遺跡範囲の北東部に限定されていました。今回も調査区の北側でのみ竪穴建物跡が確認され、集落の広がりを考えるうえで貴重な発見となりました。 |
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空から見た下大賀遺跡と調査区 |
調査を終えた調査区 |
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平安時代の竪穴建物跡を調査しています。一辺の長さが約3mと小型で、柱穴が確認できないものが多いです。後世の攪乱により遺物の出土も少ない状況ですが、「家」と書かれた墨書土器などが出土しています。 |
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平安時代の竪穴建物跡 |
「家」と墨書された土師器坏 |
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特徴的な平安時代の井戸跡を確認しました。上面の幅が約3mもある大型のもので、深さ約1.5mまで大きく方形に掘りこみ、下部は径1mほどの小ぶりな円筒状をしています。井戸跡からは、「大」と書かれた墨書土器や土錘などが出土しました。 |
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平安時代の井戸跡 方形の掘り込み |
下部の円筒状の掘り込み |
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古墳時代と考えられる第261号竪穴建物跡から、多くの土器とともに鉄剣が出土しました。鉄剣は全長65cm、刃渡り52cmで、切っ先から茎まで折れずに残っていました。古墳から出土することが多く、竪穴建物跡から完全な形で出土することは稀です。何らかの祭祀に用いられた可能性があります。 |
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鉄剣が出土した第261号竪穴建物跡 |
出土した鉄剣 |
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確認した竪穴建物跡の煮炊き施設をみると、炉が設けられたもの、竈(かまど)と炉が設けられたもの、竈のみが設けられたものと3つのバリエーションが見られます。これらの竪穴建物跡は、いずれも古墳時代中期のもので、炉から竈での煮炊きに移り変わる時期にあたります。当時の人々の生活様式が、変化していく様子をうかがえる貴重な資料となりました。 |
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北壁に竈を設けた竪穴建物跡 |
炉と竈が併設された竪穴建物跡 (1:竈 2:炉) |
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遺跡の調査は、当財団で8回、那珂市の調査を含めると11回目となります。今回の調査では、古墳時代と室町時代の遺構や遺物を確認しました。竪穴建物跡はいずれも古墳時代中期のもので、土師器の高坏や甕などのほか、この時期には貴重だった須恵器も出土しています。 |
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古墳時代中期の竪穴建物跡 |
出土した土師器や須恵器 |
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●那珂事務所 [ご案内マップ] |
〒319-2107 茨城県那珂市下大賀1708−2付近 |
47 607 016*33
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